まばたきよりもみじかい春
4月2日。
暖かくなってきた外に誘われて
夕方にのんびりと外に出てみた。
大好きな春が空いっぱいに咲いていた。
なんとなく、お昼のテレビ見た入社式のニュースを思い出す。
今年もまた新しい1年の始まりに私まで少しわくわくする。
とはいっても3月までと4月からで働く場所が変わったわけでもなく
新しい部署に配属されたわけでもなかった。
私にとっての新年度が始まったのは
4月1日よりも少し早い2月1日。
1月いっぱいで4月から働いた場所がお店を閉じることになって
新しい場所で働くことになったのが2月1日だった。
初めての「職場」は
みんなとてもあたたかくて
「新社会人」である私に
仕事の楽しさや、社会人の楽しさ
社会人でも精いっぱい自分の人生を楽しんでいいこと
社会人が思っていたよりも楽しかったことをたくさん教えてくれた。
まるで春のようにあったかかたなと
満開の桃色を見ながらちょっとだけ懐かしくなった。
1年前の4月1日。
新入社員として今の会社に入社した。
入学式のようなわくわくを
クラス替えのようなわくわくを
また味わう日が来るなんて。
みんなとせーのでスタートする日がまた来るなんて。
「25歳の新入社員」を振り返ってみると
ほんとうになめくさった新入社員だったと思う。
飲み会のお店は先輩が探して予約をしてくれて
朝は平気で先輩よりも遅い時間に職場に着く
普通なら新入社員がするであろう仕事でもたくさんサポートしてもらったし
ほんとうにやりたいようにのびのびとやらせてもらってたなぁと。
ふと大好きなとある会社の社長さんの言葉を思い出す
できないことを無理に頑張るよりも、
得意なことで力を発揮すればいい。
最初聞いたときはとても信じられなかったこの言葉が
今となってはすっと心に入ってくる。
何も全部を自分がする必要はなかったんだ。
あれもこれもしないとって気負う必要はなかったんだ。
そう気づくと何か溜め込んでたわけではなかったけど
それでもふっと軽くなった気がした。
得意なことを胸張って得意だよって言える環境で働かせてもらえたこと。
苦手なことをさりげなくサポートしてくれるあったかい先輩方がいたこと。
2か月たってからようやくすごくすごく感謝をした。
今の職場でも
無理をして自分を隠すよりも
これが私ですってもっともっと前面に押し出してみようかな。
明日からまた頑張ろうと意気込んで立ち上がる。
きっと次の週末には散ってしまっているだろうな。
みじかい春をしっかりと目に焼きつける。